放射線量

どこにでも書いてあることだがとりあえず整理しておこう。
放射線
一般的には電離性を有する高いエネルギーを持った電磁波や粒子線のことを指す。
アルファ線ベータ線ガンマ線中性子線、X線などを指す。
この中ではガンマ線X線が電磁波になる。
放射性物質
放射線をだす物質を指す。
元素の種類だけではなく、同じ元素でも出すものと出さないものがある。
出すものを放射性同位体とよぶ。
放射能
放射線を出す性質、能力のことをいう。
一般的には『放射能漏れ』とか『放射能汚染』などというが
物質が漏れたのが放射線のみが漏れたのか確認する必要がある。
基本的に理化学の世界では使わない言葉。

          • -

粒子線はある程度大きさがあるものなので比較的簡単に防御できる。
ところが電磁波は透過性が高いので完璧な防御が難しくなる。
よくテレビでみる白いカッパのような防護服は放射線には役に立たない。
あくまでも舞い上がった放射性物質が身体にくっつくのを防ぐだけである。
だから強い放射線を発する原子炉建屋には人間は近づけない。

          • -

放射性ウランが原子炉内で核分裂するとヨウ素(I)とイットリウム(Y)になる。
陽子の個数(原子番号)で考えるとUが92、Iが53、Yが39となって反応が成立している。
これらの原子は放射性同位体であることが多い。
水道水から放射性ヨウ素がでたというのがこれでわかる。

          • -

放射線放射性物質からでるわけでそれを防ぐには物質から離れるしかない。
放射性物質の飛散状況は間接的に線量計で確認することができる。
空気や地面を測定すればいいわけだ。
最近は農作物や海産物を測定するという話もでている。
職場にやたら気にする人がいて私の研究室の線量計を見たいとやってくる。
多いの少ないのと騒ぐのが困る。
完全にマスコミに洗脳されている。
そんなに心配ならここで騒がないで休暇をとって西に逃げればよい。
7万円ぐらいの線量計を見て一喜一憂するのは間違い。