外国人も呆れる"エセチャリティ"『24時間テレビ』

ニュースより
もはや夏の風物詩として定着した『24時間テレビ 愛は地球を救う』。
今年で32年目を迎えて募金総額は272億円にのぼるが、一方で毎年お約束のように囁かれるのが
「チャリティ番組なのに出演者にギャラが出るってどうよ?」という素朴な疑問だ。
これに対し日本テレビは、「基本的にボランティアでお願いしております。
しかし、拘束時間の長い方など、場合によっては謝礼という形でいくらかのお支払をしております」
(2000年11月「放送倫理・番組向上機構」での回答)
と説明しているが、実際には全ての出演者にギャラが発生しているのは公然の事実。
その総額は2億とも3億ともいわれている。
かつて91年の司会に起用された帰国子女の西田ひかるが、
「まさか出演料が出るとは思わなかった」と、"日本式チャリティ"のやり方に唖然としたという話は今では語り草だ。
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今さら何を言う。
あれはもともと日テレがCXやTBSの後ろで低迷していた頃の
番宣、局宣のてこ入れが目的だった。
どうせなら、ちょっといいこともしておこうという主旨だったと思う。
ところが、ウルトラクイズと並んで当たってしまった。
それもチャリティとして当たってしまったのが不運の始まり。
やめるわけにいかなくなった。
普段、あれだけの低俗番組を量産せざるを得ないTVマンが
急にチャリティだ、ボランティアだに燃えるわけではない。
ひたすら視聴率のためである。
文字通りの偽善である。
ただし、偽善ではあるが募金は確かに役に立っているわけで
まったく無意味と一蹴されてしまうものでもない。
しかしながら、出演者のギャラや莫大な制作費など純粋なチャリティでないことはわかる。
というか、わかっていると思っていた。
ところが多くのコメントの中に、感動したとか肯定的な意見も多い。
世の中にはチャリティの意味や日テレの皮算用など知らずに
あれを見て単純に感動しているおひとよしがたくさんいるのである。
日テレはそういう人々のためにちゃんとこういう番組を放送する。
それはTVの役目である。ニュース以外はウソも方便。
いやな事件ばかりのこのご時世にきれい事ばかりにウソ番組でも
多くの人には一服の清涼剤となるのかもしれない。
でなければ、あんなウソっぽい番組がこれほど長く続くわけもない。