久しぶりに父親に会う。
近くに住んでいるのだが特に用事でもなければ会うことも少ない。
本日は仕事の帰りにちょいと顔を見に寄った。
いつものようにTVを見ていた。
相変わらずのブラウン管アナログTVである。
4対3のブラウン管末期の機種だけあってやたら持ちがよい。
パッと見た感じは老朽化が見て取れるが、見ている人間も
老朽化が進んでいるのでちょうどいいらしい。
「親父の考え方は正しかった。あわてて高価な液晶TVに飛びつくことはなかった。
いまのTVに満足しているのなら壊れるかXデーまでこのままでいい。」といった。
ところが、その父から意外な質問。
「コピーができるか。DVDに記録できるか。スクランブルとは何か。」など
もちろん所有もしていないし、それほど興味もないので知らないことばかりらしい。
確かに地デジ自体はTVさえ購入すればすぐに見られる。
(UHFアンテナは必要だが)
しかしながら従来型のVHSデッキやDVDレコーダーはアウトになることを知らない。
(もちろん過去の記録を見ることはできるが)
ちょっと知識があればアナログ機器を接続することも可能だが
コピーガード(CPRM)を理解させるのは難しいし
結局アナログタイプのDVDレコーダーはほとんど使えなくなる。
私の父親のような多少興味がある程度では、結局全ての機器を購入することになる。
それが総務省のねらいなのだろうが、年寄りにはいかにもである。
もし、父の気が変わって全て買い替えると決断しても
多分、録画再生がやっとでDVDにコピーなどはかなり厳しい。
最近、妻がDVDRの新品メディア10枚(なぜか外側をくるむビニールは破かれている)
を、持ち帰る。職場の先輩が間違えて購入してしまったとのこと。
同じDVDRでもCPRM対応か否かを間違えると機械は読み込まない。
A社のレコーダーで作ったCPRMのDVDをB社のレコーダーで読むかどうかは
かなり怪しい。これではせっかくの規格統一の意味がないよな。
BD(ブルーレイディスク)はこの辺の企画がかなりすっきり統一されている。
が、普及にはそれなりの時間がかかりそうなので
このDVDと地デジをめぐるすったもんだは後数年は続きそうである。
あかげで今後地デジ詐欺に引っかかる老人はますます増えそうである。