インフル

私たちは長らくたいした脅威無しに生きてきた。
60年代のベトナム戦争や冷戦からエイズO157や肝炎。
確かに怖いが身近ではない、どこかよそのことのようだった。
ところが私の関係する学校現場でもいよいよ学級閉鎖などがはじまり
もう目の前の脅威となっている。
私たちは平和ぼけしているせいでこの手の脅威に弱い。
その一つが5月の新型インフルの成田での過剰反応、過剰報道である。
新型は今のところ毒性が低く…のはずだったがこのときの過剰反応で
方向性を失い、結局今日の流行を誘ってしまった。
もう少し、冷静に丁寧に対応していればこの後に起きる大流行を押さえられたのではないか。
最初の発症者が関西で出た頃、ニュースではマスクしている人ばかりの通勤風景を映していた。
その風景が必要なのは8月下旬だったにもかかわらず、マスコミも熱が冷めてしまった。
結局新型インフルもマスコミが作った脅威に成り下がってしまったわけだ。
しかしながら、役所やマスコミの思惑とは違う形で、実に理論的に広がってしまったわけだ。
今度は何人死亡したとか、よりセンセーショナルな言葉でマスコミが騒ぐだろう。
まじめに冷静に指示してくれる機関がないのが先進国として寂しい限りだ。