一部の私大では義務教育レベルの四則計算などを授業で教え

「Fランは不要」か論争に財務省文科省も参戦 ボーダフリーでも就職好調な私大は地方では目立つ
財務省も「一部の私大では義務教育レベルの四則計算などを授業で教え、教育内容が大学にふさわしくない」という旨を厳しく指摘し、私学助成の見直しを提言
というYahooニュース。

「Fラン」という言葉を初めて知った。平成の初期に大学や高校で教員をした経験がある。バブル期はまだ大学進学はそれなりに学力や努力が必用だった。がこの時期に私大が次々に新設されて昭和の頃は4大進学率は30%台だったが平成の後期には60%に上昇、生徒減の影響で有名大以外で定員割れが顕著になった。当然のことだが学生確保で全国の高校に推薦枠なるものが通知されて有名私大でもかなりの入学者が学校推薦、新設の無名の大学は定員割れで苦しむことになる。今となっては「Fラン」ならほぼ100%大学に入れるというある意味相当歪んだ状況。偏差値60以上の俗に言う進学校に勤務したこともあったが進学と言っても8割以上が学校推薦枠での進学で「進学校??」と言われることもあった。中学までは義務教育、高校からは選抜するはずだったのだが、いつの間にか高校全入という政策が進んで、ある程度達成したところで今度は大学全入という途方もない政策、理由は話題となった故安倍首相の教育法人との癒着、大学を作ると儲かる、さらにブランド化、経営者のプライドが満たされる。多くの経営者が大学を作り文科省はホイホイと認可した。共食いになると同時に多額の助成金血税から。有名国大は古臭い校舎を使っているところも多いが私大はどこも豪華なビルになっている。昭和の大学生の私がたまに用事で出身大学に行くと真新しい高層の校舎に驚くのである。実験途中に隠れてタバコを吸っていた和式トイレなどない。その分学費も十分お高いそうで。
先日は某私大で詐欺まがいの事件もあったばかり。親の立場では勉強させるより余分にお金を支払ってでも子どもに大学進学して欲しいのだろうけど。ニュースの表題の通り大学が就職の予備校になるのはなんとも。金の亡者が大学を歪曲させる。体裁だけでも大学レベルの学問をやって欲しいというのは時代遅れか。