小学校で理科実験中に児童がやけど

名古屋市の小学校で理科実験中に児童がやけど 現在入院中 学校は救急車の要請せず
というYahooニュース。

ポイントは2つ、実験の事故と事故後の対応
小学校の理科の実験、植物の葉にでんぷんがあるかを調べる実験で、正しくは「エタノールを入れた試験管を湯せんする」ところ、教員が誤って「エタノール入り試験管を入れたビーカーを直接ガスコンロで加熱する」よう指導したということです。この際にエタノールに引火し、実験をしていた児童が右腕にやけどを負いました。
  「エタノール入り試験管を入れたビーカーを直接ガスコンロで加熱する」では状況がわからない。ビーカーの中に水が入っていたとすれば、ビーカーを加熱することは決して間違った方法ではない。まさかと思うがビーカーに水を入れずに空焚きしたとすればとんでもないこと。でも、アルコールが発火して大火傷となるとアルコールを直火で温めたに近いと思われる。
もう一つの可能性は確かにビーカーで湯せんしたのだけど強火のままビーカーの水が沸騰して試験官のエタノールも沸騰したとなれば、直火で温めたのと同じ現象になると考えられる。教員に実験する技能や知識が本当にあったのか、もしあったにしても小学生にアルコールを加熱という指導ができる技能があったのか。

先日またどこかの中学で硫化水素の事故があった。毎年のように硫化水素の事故が報道されるのだけど、猛毒の硫化水素の事故の割には生徒は軽症、重体になったり死亡した例を聞いたことがない。
そもそもが試験管にある硫化鉄から発生する硫化水素はそれほど多量ではない。それでも10テーブルで締め切った部屋でやればまずいけど。中学高校の実験室は普通教室2つ分くらいの広い部屋で、ガス発生の実験は窓を開けるなどの対策するし、実験室には換気扇などがついていて電源を入れていなくても適度に通気する。よほど量を間違えない限りは救急車を呼ぶような事故は起きない。が、勝手な行動をとる悪ガキもいるから教師は疲れる。
さらに「救急車をタクシー代わりに呼ぶな」と広報されているがいざ学校現場ではすぐに救急車を呼ぶべきという感じになっている。私は「救急車を保健室代わりに呼ぶな。」といいたいのだが、本題にあるようにあとになって「学校は救急車を呼ばなかった」と文句を言うやつがいるから困る。
逆にせっかく救急車を呼んだのに親から「救急車を呼ばないで欲しい。」と言われることもある。事情があるのだろうけど。