今日の月、オッペンハイマー


定期的に雨が降るようになり月の撮影もとびとびである。今日は21時過ぎに上がってきた。北風が冷たく寒くてワンショットで部屋に戻る軟弱撮影だ。

さて、今日の映画批評
大作 オッペンハイマー
この映画を知らなくても、映像の世紀などの大戦のドキュメンタリーで必ず登場する名前である。私が知りうる話ではアメリカに亡命したアインシュタインがドイツで原爆製造が始まったという大統領への書簡を、アメリカでも原爆製造が始まるがアインシュタインは参加せず、オッペンハイマーがプロジェクトを進めていく。終戦後はアインシュタインと同様原爆製造の道義的責任を考えた。までである。
この映画は私のような多少聞きかじった人にもっとオッペンハイマーを知ってもらうという趣旨を感じた。彼は軍人でも政治家でもない。研究者であるから映像はひたすら地味。唯一映像としての見どころは最初の爆発実験ぐらい。歴史的に奥が深いのはよく分かるのだけど映像作品としては面白みに欠ける。出る杭は打たれる、で原爆成功の後の彼を蹴落とそうとする話、彼の後悔のような無念な気持ちが後半の主題になる。「ノーベルもダイナマイトを作った。」というセリフが面白かった。
アメリカでも日本でも公開が危ぶまれた、という意味がわかる。原爆は誰も幸せにも平和にもしなかった。
ちなみに大量破壊兵器という主題だが、原爆は1度に8万人を殺した。後にやけどや原爆症で倍の人が死亡するが。に対して東京大空襲では一回の攻撃で10万人が死んでいる。ヨーロッパ戦線でも似たような爆撃があったので東京大空襲だけがクローズアップされることは少ないのだが、あの焼夷弾を使った大空襲も立派な大量破壊兵器である。日本には立派な原爆資料館は存在するが立派な大空襲資料館を見たことがない。戦争には都合のいいこと悪いことがあるようで、後世に伝えようとすることと隠そうとすることがある。ある意味アタリマエのことなのだろうが、そんな都合のいい考えで後世に戦争の悲惨さは伝わらない。