「年収103万円の壁」見直し

このところどのニュース、ワイドショーでも「年収103万円の壁」見直しというのがトップ扱い。
ご丁寧に夫が年収500万手取り390万で妻が、というシミュレーションをせっせとやっている。これまで103万円が、というのと壁を動かすとの手取りの差をやるのだけど、実はわかりにくい。所得税地方税と健康保険年金という2つの縛りがある。つまりわかりやすく103万と言っているが社会保険制度を動かすかは別なのかいっしょになのか報道する方もわかっていない。わかっているのだろうけどアホの視聴者にわかりやすく説明できない。そもそもまだ103万円をどうするかを自民党で立ち上げたばかりだ。

面白かったのが国民民主党が求める178万円である。地方では税収が減ることが深刻だと言っているが、実は本質は違うところにある。今まで103万円を178万円にしたとすれば税の免除よりも労働時間が単純に1.7倍である。これまで毎日パートで4時間だった人は無税だからと7時間働くことになる。普通のサラリーマンだって1日8時間労働。ほぼフルタイムで働いて手取り170万円というのもいかがなものか。さらに所得税は減免されたとしても社会保険料が乗っかってくれば目減りする。家計のためとはいえ正社員との格差、さらに社会保障は薄い。
つまり所得税の減免を餌に安く働かせようとしているようにも見える。壁を引き上げれば手取りも増えると言うが、自然に増えるのではなくその分余計に働くわけで。本当にお金のために働くのであれば、所得税地方税社会保険料をすべて払って働いた分の給料、せめて高卒程度の初任給程度はほしいだろう。せっかくフルタイムに近い働きをするのだから年収250万はほしいところだ。
労働力を増やしたいというのなら大いに壁を動かせばいい。税が減る分法人税等が増える。すなわち経済のためにはいいことなんだろう。

もう一つ、我が家は夫婦フルタイムで働いていたから扶養家族も手当もなにもない。取られるだけ取られてきた。しかしながら結論としては給料はそれなりにもらえたわけで。103万円の壁見直せば月の手取りが1万円2万円違うらしい。だったらバーンと働いてたくさん給料もらって年金もたくさんもらったほうがいいだろう。それを月1万2万のために何かしようというのは貧乏くさくて嫌だな。
コストコ行って爆買いしたり、連休に高速道路を走ったり、休日に外食したりしなければ1万2万は簡単に節約できる。もし無駄遣いしたいのならたくさん働くしかない。