カーボンファイバーが「市販の乗用車」にあんまり普及しないワケ

軽くて丈夫なのになぜ? カーボンファイバーが「市販の乗用車」にあんまり普及しないワケ
軽量で高剛性なボディを作ったとしても、コストが合わなければ量産乗用車への導入は難しい。
トヨタのGRヤリスはルーフにカーボンファイバーを使用しているが、これは特別な事情がある。GRヤリスは、ラリー競技用のベース車両としての役割があり、市販車としてのメリットよりも競技車両に必要な機能としてカーボンが採用されたのだ。
というYahooニュース。

だから私はGRヤリスを購入したのだ。
世の中の人はもっとクルマにお金をかければいいのにクルマについている装飾品にお金をかけている。それじゃこの記事のような結果になるよね。
私のGRヤリスは最低グレードのオプションなしの仕様だが、ブレーキはそれなりのものがついている。本当はブレンボとかつけたいけどね。ブレンボはホンダのタイプRを乗った時に体験した。あのブレーキの感触は忘れられない。たかがブレーキと思う人が多いから自動車産業は伸び悩んでいるのである。私のGRヤリスはブレンボではないがそれなりのブレーキが付いている。その証拠?にブレーキカスがすごい。すぐにホイールが汚れてしまう。高級ドイツ車もブレーキカスに悩む人も多いが、今の自動車の基本的な構造を変えない限りブレーキカスに悩むのが正しい選択である。

先日80代後半の叔母から「クルマに詳しいなら聞きたいことがある。将来はみんな電気自動車になるのか?」という。
ガソリンなどの液体燃料が枯渇するという前提で電気に切り替えようとした。さらに温暖化防止でCO2を出さない電気が良いとされた。しかしながら、その電気をどうやって作るかで問題がある。原発で電気を作れば発電時にはCO2を出さないが建設や廃炉廃棄物処理で大量のエネルギーを使う。さらに今世紀中に原油が枯渇する可能性は低くなり、アルコール燃料の製造開発が進むと考えられる。つまり液体燃料は枯渇するにはもう少し先の未来。そして電気自動車に置き換えたあと10年から20年後には大量のバッテリーが廃棄物として放出される。その処理や再利用のためにエネルギーが必要になる。

つまり現段階では20世紀末にトヨタが描いた未来、ハイブリッド車が理想の内燃機関の自動車ということになる。バッテリーは最小限の大きさで済むしエンジンなどの金属は再利用が可能だ。そうなればいかにエネルギーを使わないかという議論を突き詰めていけば自動車の軽量化にたどり着く。
GRヤリスはスポーツカーで生産性のないクルマであるが、昔から言われているようにレースはクルマの実験場、軽量化や燃費は必ず未来の市販車にフィードバックされるのだ。7人乗りの大きなクルマにオプション100万円つけて乗ってもそれは未来ではない。10年後に見たら古臭く感じることだろう。