NHKも南海トラフ地震のL字広告をやめたと思ったら今度は東北に近づく台風の広告に変わっている。
例え大地震がおきたにしても震度6以上の揺れは太平洋の震源域に近い高知県と和歌山県の一部に限られる。同じ震度7でも能登や熊本では大きな被害が出たが3.11のときは最小限だった。理由は地震の性質で逆断層なのか横ずれ断層なのかによる。プレート境界の大規模な逆断層は上下方向にずれるので揺れも上下動、実は建物はこの揺れには結構耐えられる。ところが直下型、活断層の場合横ずれ断層が起きると被害は甚大である。ただし震源が浅いと被害範囲は限定的。
つまり南海トラフ地震は先日の宮崎のような震度6クラスの揺れが起こったとしても被害はそれほどでもない。ところが震源が浅くM8クラスの地震が起きたときの津波の被害が心配。数m程度の津波が起きる。ただし陸地に近づくと津波は高くなるので最終的に高知県などで10m程度の津波が起きるだろう。
ところが20m以上の津波と心配を煽る記事を見かける。これは3.11の教訓。まさかM9規模が起きるとは、まさか20mの津波が起きるとは、まさか10m程度の津波なら大丈夫のハズだった原発が、とまさかの連発を味わったためだ。当然目の前に事実があるのに10m程度の津波と言えなくなってしまった。
阪神淡路のように都市部に震度7、もしくは3.11のように千年に一度の大地震が起きなければ今の日本の防災機能は正常に働くだろう。
さらに確率論から言っても千年に一度の3.11が起きて、13年後にまた千年に一度の大地震が起きると考えるのは無理がある。ただし0.1%でも可能性があるから心配はしているけど。