コロナの社会実験

何も規制しない場合、コロナはどのように広がるか。
 実は疫学では予測されていて多少のズレはあるがだいたい予測通りに推移している。新株の感染力の予測がポイントになるようだ。

次に何も規制しない場合、医療機関はどうなるか。
 以前は医療崩壊が起きないようにという対策を先回りして行われたが、当然東大卒の官僚たちには荷が重い。トンチンカンな対策ばかりで大いに批判を浴びた。
今回は何も対策しないからそういう批判は浴びなくてすむ。
予測に反したのは病床パンクではなかった。感染拡大がナースに及び自動的に逼迫してしまった。病院の設備ではなくソフトウェアが先に破綻した。次に救急搬送が破綻。すでに病院がゆるく破綻しているので搬送先が見つからないという。1年前までは病床数確保でこういう事案は回避できると思っていたらしいが。
同時進行で感染数増大で発熱外来がパンクした。これも病床数とは関係なかった。そもそもインフル程度の病状なんで徒歩で病院に行くようだ。
さらに逼迫させたのが全数調査、すべての患者データを病院の誰かが住所から入力しなければいけないらしい。数千人の規模でのシステム運用が20万人ではパンクである。のに、官僚はシステムを変えずにいる。さらに医院で罹患証明を貰わないと、という昭和のようなシステムが存在。家でのんびり数日過ごせば治る患者も発熱外来に押し寄せてくる。
重症者がいないのに医療逼迫というおそまつな結果になった。残念ながら社会実験しないと見えてこない現象かもしれない。

何も規制しない場合人流はどうなるか。
 新株の感染力が強くなっていることもあるが、人流が増えているところでは感染は広がっている。当たり前だが。今回のポイントはアウトドアでもしっかり市中感染しているということか。以前はアウトドアではBBQなどの至近距離での飲食と限定的だったが、マスク無しで人混みにいれば感染するということが実証された。

何事も実験は大切である。机上の空論ではだめだ。特に人体実験ができるのならやった方がいい。人体実験されるのはまっぴらごめんだが。