トヨタとマスコミ

「話は長くなりますが、ロバを連れている老夫婦の話をさせていただきたい」

6月11日に開かれたトヨタの定時株主総会の壇上、話題が2021年3月期決算の業績見通しに及ぶと、豊田章男社長(64歳)はおもむろに語りだした。

「ロバを連れながら、夫婦二人が一緒に歩いていると、こう言われます。
『ロバがいるのに乗らないのか?』と。

また、ご主人がロバに乗って、奥様が歩いていると、こう言われるそうです。『威張った旦那だ』。

奥様がロバに乗って、ご主人が歩いていると、こう言われるそうです。『あの旦那さんは奥さんに頭が上がらない』。

夫婦揃ってロバに乗っていると、こう言われるそうです。『ロバがかわいそうだ』。

要は『言論の自由』という名のもとに、何をやっても批判されるということだと思います。最近のメディアを見ておりますと『何がニュースかは自分たちが決める』という傲慢さを感じずにはいられません」

という週刊現代のニュース。
新聞とテレビとネットという3つのメディアをちゃんと評価していないのが気になるが長文の割に面白い記事だった。
新聞は文字のメディアなので文章として完結しなければならない。だから私は信用がおけると思っている。
ところがテレビはひどい。1日中同じ映像を一定時間ごとに垂れ流しているだけ。アナウンサーが変わっても原稿は同じ文章だし半日以上たってしまえば新しさも感じられない。ネタがなくなればネット動画を検索して垂れ流すだけだ。
さらに取材といってもこの記事に書かれているように、小学生並みの取材力しかない。結果ありきの取材で都合のいいように編集されている。
結果とスポンサーありきで報道の自由を高らかに訴えるだけの内容が感じられない。
だったらトヨタイムスのように企業がいいたいことを理路整然と訴えかけるほうが理にかなっている。
これを作りすぎと批判するならトヨタも納得するだろう。

マスコミも掌返しで五輪報道。
ここまできたらオンエアさせてほしいという気持ちがアリアリである。
東京で新規感染1800人超え、千葉でも300人超えとか。
来週には関東だけで5000人になるとか、ならないとか。この際だから五輪をきっちりやりたいようにやらせてその結果を歴史に刻むべき。多くの人が書いているように75年前の政府と国民との関係に似ている。国民はあの戦争で政府や天皇を信頼して得たものはほとんどなかった。当時の軍部に相当するのがIOCJOCか。
今の時代に大本営発表を信じる人はいないだろう。今でもマスコミは平気で「大本営発表によりますと」とニュースで言うのである。