記憶にございません、三谷幸喜

仕事に疲れたおじさんの日曜日の午後である。
明日は仕事だねという強迫観念しかないのだが。
職場の心優しい若手から「来週の仕事は3日だけですよ」と金曜日に言われたっけ。
昨日の土曜日は朝から激しい雨。
部屋でビデオを見るかネットを見るしかやることがない。
せっかくなのでトイレ掃除。
いつもは便器だけだが、トイレの床を掃除した。
さて、日曜日である。
起床は8時、ゆっくり朝食。
9時過ぎから嫁さんと映画を見た。
有料放送でオンエアされた三谷幸喜「記憶にございません」。
早い話がすごく面白い映画だった。
三谷幸喜の本領発揮である。
二昔前の田村正和が総理大臣役のドラマを思い出した。
飽きさせずに2時間以上きっちり作り込んだ脚本は流石である。
強いて言えばだが、極悪総理大臣だったときの部分がすべて回想シーン。
実は極悪時代もそれなりに面白かったわけで。
あえて回想シーンだけにしたのは三谷の戦略なのかな。
ラストで中井貴一が「記憶が戻っていた」というのだけど
そのへんの伏線と謎解きが中途半端だったのが残念。
記憶は戻っていたのに戻っていないふりをしていたというオチだったか。
とすると、そのへんの伏線が今ひとつだったような。
三谷は東野圭吾のようなはっきりした伏線を引くのが嫌いなようだ。
視聴者に感じて欲しい、程度の控えめなセリフで引いているような。