新交通システム「シーサイドライン」の事故

今回の事故の怖さは人間が介在していないということ。
大声だそうが怪我をしようが、機械は助けてくれない。
助ける人が来るまで壊れた機械と対峙することになる。
近未来を描いた映画みたいなものだ。
古くは鬼才キューブリックの『2001年…』とか
70年代なら『エイリアン』も機械の暴走がサブテーマだし。
80年代なら『ターミネーター』もコンピュータの暴走で核戦争になる。
マイノリティ・リポートアイロボットもそれに近いものかな。
かといって自動運転を全否定するのもいかがなものか。
今回のようなシステムエラーとヒューマンエラーの起きる確率を考えると
ヒューマンエラーのほうが…、となるだろうし。
今回の事件を突き詰めていけば、運営会社のシステムに関する過信だろう。
1980年代に設計、施工というある意味年代物。
ちゃんと点検しているから、と、そのまま使い続けていたわけで。
間接的な原因にはなっていると思う。
デジタルの領域では問題なかったが、信号を受けて動く物理的な部分の
不具合というのが今の所の原因のようだ。
今の世の中、デジタル部分ばかりが珍重されているようだが
人間はアナログなわけで、必ずどこかでDAコンバートさせる必要があろう。
ここをおろそかにしていると痛い目にあう。
ネット絡みの事件にしても、みんなそのへんの不具合をついたものだ。
もう一つ
甥っ子の学校でパソコンやタブレットを使った授業が盛んだという。
短時間で沢山の問題を解いたり、調べ物をするというのには理想的だが
『覚える』とか『考えを整理する』とか『現象を図形や数値にする』
というような極めてヒューマンな作業はやはりノートと鉛筆だろう。
結果だけを知りたいとか、きれいな文書とか、大人の事情と勝手な思い込みで
教育にデジタルを突っ込むのはよろしくない。