にぎわい遠い新函館北斗駅「営業するほど赤字」

新幹線開業のはるか前から、ここで何度も書いてきたことだ。
もちろん多くの人が、同様の意見だと思う。
○○ができれば、自然に豊かになるという昭和の幻想。
田中角栄の亡霊に未だに取り憑かれている。
そんな簡単なことではない、とどんなに説明しても
アホの役人の「経済効果」なる呪文に皆騙される。
函館北斗に用がある人などいるわけがないだろう。
9割方函館に用がある人。
たまには、長万部札幌方面に行く人もいるだろう。
しかしながら、札幌へ行くのに関東からなら飛行機で80分で行ける。
わざわざ函館乗り換えで札幌へ行く人などいない。
万一、札幌まで開業したとすれば、ますます函館北斗に用がある人はいなくなる。
函館へ行く人以外降りないからね。
実は北海道の人はこういうことを痛いほど知っているはず。
赤字ローカル線が廃止になるたびに「寂しい」「不便になる」というのだけど
実際にローカル線を利用している人など地元には高校生ぐらいしかいない。
不便になるなどと言っている人は嘘つき、クルマで移動している。
クルマが運転できない年寄りはどうする、となるが、そもそもそういう年寄りは駅まで行けない。
北海道の大きさを甘く見てはいけないのである。
最近では金沢新幹線の成功がある。
そもそもが金沢は日本海側の要衝。
もともと人の流れは多い。
新幹線以前、上野からは特急白山、上越新幹線ほくほく線経由の人の流れがあった。
小松空港はそれなりの便数がある。
大阪からは30分間隔でサンダーバードなどの特急が乗り入れる。
新幹線の価値があったということだ。
話を蒸し返すが
夏は原野、冬は極寒の氷の世界の北海道にそれだけの人の流れがあるとは思えない。
観光客相手で新幹線が収益を出せるわけがない。
土日のみ1往復運行の観光列車とは違うのである。