松居一代

週末のテレビを見ていると芸能コーナーでこれでもかと見せられた。
先程、やくみつるが「自己顕示欲」と分析していた。
我々一般人の自己顕示欲とはちょっと違うが。
芸能人はテレビに出てなんぼのもん。
と、考えれば彼女はタレントとして精一杯演じている。
生き恥だろうが、多くの人から「ヘン」と言われようが
マスコミに取り上げてもらうことがお仕事なのである。
それでもどこかに理性やプライドや次の仕事のことが頭をよぎってしまうわけで。
芸能人の大半が彼女を「ヘン」だと言わないのである。
大なり小なり、芸能人の縮図なんだろうね。
さらに「守るものは?」に「財産です」とシャーシャーと答えていた。
彼女にとって失うものはお金だけなんだな。
症状としては顕著ではないが、脳がだいぶ損傷を受けていると感じた。
最後はお金の事しか脳に残らないという説がある。
私の知っている脳に損傷がある人たちも、末期はお金の話しかしなくなっていた。
それも嫁さんが勝手に引き出しているなどと被害妄想。
会社を定年まで勤め上げて、比較的豊かな老後を迎えている人たちなんだけど、
最後はお金の事しか頭に無いというのも悲しい人生だな。
北野武の著書では
一生かけて楽しめる趣味があるか、というのがあった。
定年になったら趣味を見つけて、なんていうのは妄想。
歳を取ってから見つけられること、できることなどたかが知れている。
というネタ。
仕事を失うような趣味はダメだろうが、理由をつけて休暇をとったり
嫁さんに内緒でおカネを工面して楽しむから趣味なんだな。
つまり若いうちからそれだけ苦労してようやく趣味なんだ。
年寄りでもできるようなものは趣味とは言わないのだな。
ずっと金儲けのことしか頭にない人は、金銭的には成功するかもしれないが
老後は松居一代みたいに悲しいものになりやすい。
そもそもものの価値を金額の大小でしか判断できないのだから。