熱帯夜の過ごし方という記事

ヤフーにあった熱帯夜の過ごし方という記事。
ごくごく当たり前の昔から言われているネタを羅列してあったが気になったこと。
●ペットボトルを活用して涼感アップ
扇風機の前に、水を入れて凍らせたペットポトルを数本置くと、
気化熱によって温度が下がり、ひんやりとした風に。
液体が気体になるときに周囲の熱を奪ってくれるので湿度が高くなることもありません。
肩に濡れタオルをかけて扇風機にあたるのも涼しくてGOOD。
というネタ。
こんなことを平気で書くことからこのライターは理科的な知識がないと判断した。
ペットボトルの水を凍らせてある。
フタをしてあれば氷が解けることはあっても水蒸気になることはない。
氷が冷たいのは融解熱である。
物質の三態は中学で習うので、このライターはもう一度勉強しなおしてから
こういう知ったかぶりの記事を書くべきだろう。
ちなみにフタがしてあるので
『液体が気体になるときに周囲の熱を奪ってくれるので湿度が高くなることもありません。』
と書いたのだろうけど、液体が気化すれば当然その空間は水蒸気量が増えて湿度が増す。
水の気化熱を利用して冷風を出す「冷風扇」という機械がある。
エアコンと違うので健康的だと箱に書いてあるが。
この数日のように湿度が70パーセントもあるような最近の猛暑には効果が無い。
雨の日に洗濯物が乾きにくいように、空気中の水蒸気量が多ければ水は気化しにくくなる。
また、気化すれば部屋の湿度がまして不快になるだけだ。
つまり、この記事で正しい記述は
濡れタオルで扇風機のくだりだけだ。
しかしながら、寝るときに布団に濡れタオルはおすすめできない。
寝る前にぬるいシャワーを浴びたほうが余程ひんやりするだろうね。
もう一つ
実際に凍ったペットボトルを扇風機の前に置くと大変なことになる。
空気中の水蒸気が冷やされて、ペットボトルに水滴として大量に液化する。
通称「結露」である。
おかげで、結露のために熱交換がされて冷却効果は半減。
さらに結露の水滴で床はビショビショになって母親か妻に怒られる。
ちなみに先日テレビで見た扇風機に保冷剤をひっかけるというアイデア商品は
結露した水滴をためる箱がついていた。
それが無かったモデルは扇風機がビショビショになったそうだ。