木材廃材利用のエネルギー

先ほど北海道の寒村ですすめられている
木材廃材利用のバイオマスエネルギーについて見た。
暖房費が灯油では2万円かかっていたものが6000円ですむという。
もともと林業の村、その廃材が原資になっている。
いいとこだけ見ると素晴らしいのだけど。
まず気になったのが汚いババア(失礼)がずいぶんモダンな新しい家に住んでいる。
このエネルギー利用の基本は専用集合住宅なのである。
つまり、汎用性がない。
決められたシステムのみでの運用なんだな。
この新しい住宅は誰のお金で建てるのかが問題になる。
次に
今日も関東地方では花粉が飛び散り、目がショボショボする。
近郊にある整備をしていない杉の山が原因だな。
間伐どころか、多くの杉林が成熟しているわけでガンガン切ってしまえばいい。
ところが、今となっては使い道がないということだな。
これを燃やしてエネルギーにすべきなんだけど。
問題になるのはそのエネルギー量だ。
木材は燃やしても石油のような大きな熱エネルギーが得られない。
せいぜいキャンプで飯盒炊さんかキャンプファイヤー程度なんだな。
伐採、輸送のコストに見合うエネルギーが得られない。
その上、木材はかさばり燃やすにもそれなりの大きさのボイラーが必要、
さらに全てが二酸化炭素と水になるわけでなく、多量の灰やススが残る。
科学的にはこの灰は酸化したアルカリ、アルカリ土類金属であり
植物にとっては有益な養分になるのだけど
今の社会にそれをサイクルさせるシステムもない。
便利に化石燃料を燃やしてきたツケでバイオマスの発展を邪魔している。
もう一つの問題は
もし、各家庭に薪ストーブが普及すれば、一番困るのは電力やガス会社だ。
これまでの政策のように彼らが損するようなことはすすめない。
屋根に太陽熱温水器をつけると1年の半分はお湯をわかすのにお金がかからない。
ところが、なぜか全ての住宅メーカーでこれを勧めない。
ガスか電気を大いに使う機械を売るのである。
自然エネルギーなどと綺麗事をいう政治家や官僚は多いが
本気でそうしようと思って発言している奴はいない。
儲からないことはやらないのである。