阪神淡路20年

img_0 (1)


あれから20年も経ってしまったのだな。
大都市に震度7クラスの地震というのは前例がない。
多くの命が失われた。
日本はもともと地震の多い国であり、古くから震災に対する備えが
言われてきたわけだが、90年代においての大都市の建物の強度という点で
問題が提起された。
地震、地質、地学の研究者は上記の写真にあるような
地震を起こす断層が大いに関心を持った。貴重な資料である。
ところが、今日の報道を見るとほとんどが精神論、人生物語。
なんだかすり替えられてしまっている感じ。
被災者がこのような報道でいい、というのなら仕方がないが。
その中で、長田の復興の問題。
復興事業で素敵なビルの商店街を作ったのだけど、シャッター商店街になっているという。
昔のほうが良かった、というよくある話。
ポイントは2つ。
ひとつは、どうせこうなる。
だれでも歳を取る。歳を取れば引退、死亡する。
街も商店街も人で成り立っている。
その人がちゃんと歳を取って仕事ができなくなっただけだ。
全国にそんな商店街はいくらでもある。
震災のせいではない。
もう一つは、復興事業
商店街の復興でビルにしたとある。
基本的にお役所や偉い人達は街を作るとビルを作るは同じ意味なのだ。
復興に関係なく、全国に街の発展とビルを作ることとを勘違いした廃墟がいくらでもある。
なんとなく発展した感じになっているのは、イオンかららぽーとかヨーカドーの大型店舗が
できたところだけである。
地域の商店街が急に発展した話など聞いたことがない。
神戸は大都市だったゆえ、復興予算と称して箱物を好き放題作っている。
下の写真は震災人と防災未来センター
こんなものがあちらこちらにできていた。
結局はお役人と議員と土建業の食い物になってしまっている。
商店街の人たちの文句もわからなくはない。
すでに東北でも万里の長城のような防潮堤があっという間にできているそうだ。
学術的には津波は50年程度は起きないはず。