大きな地震だったが被害の範囲は限定的だった。
あとで検証されると思うが、家屋のつぶれた区域は
多分逆断層が露出した線状に分布しているのではないか。
1メートル近く隆起するような活断層の真上に住んでいて
家がつぶれてしまったのはかわいそうではあるが仕方がない。
もちろん、住民たちはこの活断層の上に新たに家を作って住むとは考えにくい。
ここは一つ、保存の方向で進めて欲しい。
地質学に興味のある人は淡路島の北淡震災記念公園のように断層をまるごと保存して欲しい。
人類には貴重な資料なのである。
また、雲仙普賢岳の山麓の土石流に埋まった家屋も保存してある。
断層の真上にある建物がどんな力を受けるかはこれまたたいへん貴重な資料になる。
歴史的に同じ地域に家が壊れるほどの地震や気象災害は人が生きている間は起きない。
関東大震災からもうすぐ100年、経験した人はほとんどいなくなっている。
3.11では東北のたくさんの人命が失われ、たくさんの建物が流された。
東北地方での津波の周期はやや短くて数十年に一度は被害が出ている。
それでも、逃げ遅れてたくさんの人命が失われたわけだ。
防災の教訓として遺構を残すべきなのだが、住民感情でみんな壊されてしまった。
学問や防災の資料として災害の遺構はできるだけ保存すべきというのが持論だ。
住民感情なんていうのはたかが数年から数十年、死んでしまえば終わりなんだ。
でも、後世の人達への遺産、教訓は死んだあとも必要だしそれが命を救う。
逆断層の真上の建物はとても貴重だ。
ぜひとも集落ごと保存して欲しい。
どこかの総理大臣が選挙活動でのこのこ出かけたらしい。
他にすべきことはあるのにね。