なぜ日本人は学ばなくなったのか

なぜ日本人は学ばなくなったのか (講談社現代新書)
ちょっと古い本だが図書館で借りて読んだ。
齋藤孝は今やテレビで毎日のように見られる顔となった。
専門は教育学、ということなのでこの本は読み応えがあるかと期待したが…。
主旨はスジが通っていて読みやすい。
早い話が『近頃の若者は』というオヤジ的発想である。
前書きから「ゲームとメールのやり取りに湯水のように時間を使い…」となる。
ネットによる情報過多が全ての情報が水平平等に並んでしまって
敬意を払うという縦方向の感覚がなくなった。
つまり、先生や偉人に敬意や畏怖がなくなり、それが…と続いていく。
他の書評にもあるが、昔は良かったという内容が散見する。
アマゾンの評価も良い悪いが半々。
確かに、多くのネットの住民を否定しているわけだから評価も下がるわなあ。
そこまで書くのならもっと毒々しく書いても良かったが、最後は爽やかにまとめてしまうのが今ひとつ。
前半のネットやゆとりの問題点の洗い出しは一読の価値あり。