福知山の花火大会事故の報道

テレビニュースで事故の第一報の時、何かが爆発したという話から
ガスボンベが爆発したのでは、という話になった。
爆発イコールガスボンベ、という図式があるようだ。
ところが、あのプロパンボンベが爆発したという話は聞いたことがない。
ボンベは爆発しないのだ。
先日、理学部の友人からもこのコメントを頂いた。
そもそも、ガスが爆発するために必要なのは酸素である。
ボンベの中に酸素はないから爆発しないのだ。
この場合は急速な酸化反応の例。
ところが、文系マスコミが間違うのがスプレー缶の爆発。
車内や文化祭などで加熱したスプレー缶カセットコンロ缶が爆発するというもの。
こちらは酸化反応ではなく、熱膨張による内圧の上昇で缶が耐えられなくなったもの。
爆発ではなく破裂である。
近所に火の元があれば引火するが、炎は一瞬である。
つまり、ガスボンベが爆発することはない。
ガス爆発は漏れたガスが室内などに空気と一緒に貯まる必要がある。
3.11の映像でも流れてきたプロパンボンベからガスが漏れていて
そのガスに引火している動画が話題になった。
ニュースを流す前にもう少しこのへんの考察討議を編集段階ですべきだろう。
ネタがないときにニュース番組の中でもダッシュボードが暑くなるとか
スプレー缶が破裂するとか、毎年のようにもっともらしく垂れ流しているのに
ニュース現場で理解している人はいないのだろうか。
もう一つ
多くの人が火だるまになり重症を負ったとある。
小規模ガス爆発では熱風が襲うので火傷はするが、多くの人が火だるまになるとは考えにくい。
炎は飛び散らない。
飛び散るのは液体だ。つまり燃焼促進剤。今回はガソリンだった。
布は燃えにくい。
紙だって炎を一瞬当てて燃え上がることはない。
つまり、爆発と衣服が燃えるの間にあるものは燃焼促進剤ということになる。
前回もここで書いたが、燃えやすい液体を扱うのは注意が必要なのだ。