もんじゅ、無期限の停止命令へ

絵に描いた餅、という言葉がある。
原子力というのはその傾向が強い。
理論的には理想的なエネルギーソースであるには間違いない。
しかしながら、核反応の危険性や廃棄物の処理など、
50年前になにも解決しないまま見切り発車したのである。
ところが、当然のことだが廃棄物問題がのしかかってくる。
そこですがったのが高速増殖炉による核燃料サイクルの計画。
資源の少ない日本の究極の選択であった。
ところが90年代の事故、その信頼性が揺らぎ始める。
そして、3.11で原発自体の信頼、安全性が否定されてしまった。
さらに今回の事案である。
これまで国家の政策として推進してきたこれらの計画は何だったのか。
夢の…とうたわれたのは結局夢でしか無かった。
それどころか、負の遺産を孫の代まで持ち続けることになる。
昭和時代の自民党原発推進派の脳みそに核反応の仕組みや安全性など全くなかったはず。
ひたすら、ゼネコンからの献金と次の選挙の票集め。
科学の進歩には多少のムダも必要なのだが、
ここまで無駄遣いというのも例が少ないだろう。
民主党が『無料…』がことごとく破綻したように、世の中にうまい話など無い。
夢の…なんていうのはたいていダメだ。
強いて言えば、50年前に夢の超特急というのは成功した数少ない例だな。