本当は怖い昭和30年代 〜ALWAYS地獄の三丁目〜

なにげなく購入してしまった。
私は物心がついた頃はすでに40年代、知っているようで知らない30年代だ。
とは言っても我が家は貧乏サラリーマン家庭、ある意味中流。
まさにここに書かれている暮らしぶり、だったはずである。
学校もアパートも木造、鉄筋コンクリートの建物でも鉄のサッシ。
窓からは隙間風が入って寒かった記憶がある。
あの頃はダウンもフリースもない。
毛糸のセーターや厚手の服で外に出かけた。
予防注射は一本の注射器で数人注射していたし。
それでもみんな元気に生きていた。
昔医学が進歩していれば生きていただろう親戚のおじさんが若くして死んだ。
最近、最新医療を受けていたおじさんがガンで死んだ。
医学の進歩と関係なく人は死ぬわけで、時代に関係ない。
同じように、便利で清潔な今なら幸せで30年代は不幸だというのもおかしい。
などと、昔を思い出しながら読んでしまった。
この本は淡々と当時の状況を伝えているだけなのだが
当時を多少でも知る私とそうでない世代とでは受け取り方がちがうだろうな。
評価は★3つ程度だが定価が安いので★4つとした。
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