贖罪 - 湊 かなえ(注意ネタバレ)

WOWOWでオンエアした小泉今日子主演のドラマの評である。
原作と違う箇所や演出したところなどがあるかもしれない。
そのへんの差異はご勘弁を。
多くの読書評に『告白』と似た感じであると書かれていた。
映像化したものも確かに暗くドロドロしている。
また、学校を舞台にしたと言うところも似た感じと思うのだろう。
事件に巻き込まれた子供とその15年後、という対比は面白い。
15年前の伏線がちゃんと具現化して見られるところに思わず見入ってしまう。
そのように淡々と女の子たちのそれぞれの人生という感じで進むのかと思ったら
4人目あたりから趣が変わってくる。
事件を引きずっていきるというよりはもう少ししたたかな、悪く言えば悪女。
そして、話は15年前の事件の犯人へと近づいていく。
女の子たちの人生と犯人が交錯していくのだろうと思っていたら違う方向に。
実は犯人と被害者の母親(主役)が深い関わりがあったとなる。
それが学生時代の痴話喧嘩のような話とのことで大した話ではない。
それも、ラストのスッタモンダまでなんの伏線も張られていない。
それまでの話は何だったのか。
また、犯人の殺意についても明確なものが見えてこない。
さらに犯人の15年について深入りしていない。
ものすごく重いストーリーなのにその大元が軽いのが難あり。
小説を読んでも似た様な評価にたどり着くか。