117クーペ

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私のこのブログを読んでもらっている旧車には詳しい友人から
「117はやんないの」と言われていた。
あるよ。
という訳で、多分最終型の117クーペである。
基本的にモデルチェンジはしなかった車種だけどいくつか転機はあった。
山崎豊子の小説でも取り上げられた60年代終わりのデビューの頃。
芸術的ななめらかな曲線のボディはハンドメイドというふれこみだった。
元祖デートカーと言っても過言ではない、上品ないで立ちである。
73年、ハンドメイドからプレスボディになり量産化される。
この変化にはコアな117ファンは嘆いたものだった。
そして、77年にこれはまずいというMC、角目になったのである。
当時は角目は流行りだったので、となるのだろうが
どう転んでも117は流行りを追いかけるクルマではない。
排ガス規制もともなって魅力のない古臭いクルマになってしまう。
そして、モデルチェンジすること無く81年に斬新なデザインのピアッツァにひきつぐ。
117クーペはこの形である、とスタイルを変えずに押し通したいすゞには拍手を送りたい。
強いて言えば、受注生産でいいから何とか残して欲しかった。
いつ見ても美しいボディである。