私の年代でさえ物心ついたときにはSLは身近なものではなかった。
東京圏では仕方ない。
今となっては大変な苦労をしてSLを追いかけねばならない。
改めてSLを見ているといろいろ新鮮な発見がある。
そのひとつに存在感。
まだはるか遠くにいる筈なのにその存在を知る。
それは汽笛、ポーという音が遠くから聞こえてくる。
そして、空を流れてくる煙が見える。
いよいよ近づいてくると金属の擦れる音とドラフト音。
目の前を通り過ぎると煙とコークスの香りがあたりを包む。
通り過ぎたあとも何分間かは余韻が残るのである。
他の乗り物ではそうはいかないよね。
一つのエンターテイメントなんだな。
それだけ魅力的ということなんだけど。
興味がない人でも、一度線路際で通りすぎるのを眺めてみると良い。