ホンダZ


白鳥アーカイブス2009より。
部屋を整理していたらカタログが出てきた、シリーズ。
今度はホンダZである。
学生の頃、先輩がぼろぼろの初代ホンダZを乗り回していた。
クルマを知らない人は「ポンコツ」と吐き捨てるのだが
私は生で見られる本物の歴史上のクルマに興味津々であった。
その先輩も卒業してZはいなくなり忘れ去られた頃、ニュースでZ復活を知る。
バブルの頃、ビートを大ヒットさせたホンダがZ復活と聞いては期待するしかない。
初代のようにボーイズレーサー(死語)か、ビートの後継として2シーターか。
ところが発売時、写真を見てがっかりする。
ずんぐりむっくりのクロカン風だった。
(実はこのがっかりが後を引き、営業的には失敗作となる。)
ところがみてくれとは裏腹にホンダの技術のてんこ盛りだった。
ミッドシップフルタイム4WD、ICターボ、4独ストラット、15インチタイヤ。
重量配分50:50、クロカン性能もある形状にLSD。
カー雑誌など専門家はおおいに評価した…のだが、いかんともしがたかったのが
てんこ盛りのための重量増加、970kgもあった。
当然、運動性能に影響して結局一部ホンダマニアのためのクルマとなってしまった。
今の軽の隆盛をみても技術の進歩ではなく単なるユーティリティの良さが人気。
あの温室みたいなタントが良い例である。
Zは失敗して後継も出なかったが、自動車史上では価値あるホンダの意欲作である。
98年発売後きっちり4年で製造中止になった。
ちなみに我が家はZの後に発売されたザッツを購入することになった。