ジャンボ機250機分の波、世界一の防波堤破壊

747nariP1040635
イヤハヤ、面白い表現、比喩をしたね。
ツッコミどころ満載の記事だ。
その一 ジャンボ機
ボーイング747のことを指していると思われる。
それはそれでいいのだけど、最近のニュースでわかるとおり
JALは現在保有していない。ANAも数機が残るのみ。
わかりやすいものに例えるというのだが、現物がほとんどないのでは
比喩としていかがなものなのだろう。
その二 時速1000キロ
747は比較的高速型の機体であるが時速1000キロは条件がいる。
実は無風では800キロ程度しか出ない。
1万m程度の高度でジェット気流の後押しで到達する速度だ。
従ってあくまでも対地速度であって本体の対気速度は800キロ程度である。
という、条件を一般論の比喩とするのはいかがなものか。
その三 250機分
エネルギーは1/2mv2(二乗)で表される。
速度は先に述べたので質量について。
航空機は極力軽く作るためにいろいろな工夫がある。
全長70mの学校の校舎のようなジャンボ機もたかだか200トン程度しか無い。
軽自動車200台分、これに500人と荷物を載せて時速1000キロで飛ぶわけで。
重たいものにはかわりないが感覚としては密度が小さすぎる。
さらに、機体本体の重さなのか、定員と荷物と燃料満載の重さなのか。
その四 速度の二乗
モノのエネルギーを比較するとき速度の速いものと比較するのは正しくない。
最低限の条件として速度か質量を同じにすべきである。
特に速度の違うものでは二乗に比例するので、速いものにすれば軽くて済むことになる。
物理の計算問題ならそれもいいが、ニュースとして比喩として書くのはいかがなものか。
特に時速1000キロは普通の生活とかけ離れた数値だし。
もともと、防波堤を破壊してひとつの街を壊滅させるエネルギーなど
何を比喩しても私たちに測りかねるエネルギーである。