ネット通販のおせち

横浜市の飲食店が、ネット販売したおせち料理が、見本の写真とまったく違うとして、飲食店に苦情が相次いだというネタ。
赤木智弘氏のコラムで私よりスルドイマスコミ批評をしていた。
彼の意見とかぶってしまうのだが
マスコミがニュースにしているのは、おせちの中身ではなくネットで騒いでいることを報道している。
もともとネット通販だったこともある。
マスコミは自分たちで切り口が見つけられず、ネット上での騒ぎに便乗した報道姿勢である。
特にTV報道はこのようにネット上でのネタか新聞を読み上げるという
まったく主体性のない報道になってしまっている。
もうひとつは、もともとネット通販であるということ。
マスプロダクトなら送られてきたものの真偽はわかりやすい。
ところが料理などの食料品はこの手のトラブルは大なり小なりある。
それは食堂の入り口のロウ細工の料理見本と同じである。
当然、年末の流通は繁忙期であり安定した配達もしにくい。
おせちなど12月の終わりにつくるものなのに写真がある方がおかしい。
いろいろな意味でネット通販なのである。
さらにもう一つ。
そもそも定価のないおせちが半額だとかというところからすでに怪しい。
中身が違うと騒ぐのもちょっと恥ずかしい部類だな。
物を売り買いするには金銭を基準にした価値、相場がある。
高いものには高い理由があり、安いものには安い理由がある。
それはお店も同じで良い職人のいる店、良い材料を使う店は高い。
ところが料理のように五感に頼る価値は抽象的で判断が難しい。
判断力のない人たちが写真と違うと騒ぎ、それを無責任にネットの住人が騒ぎ、
それを主体性のないマスコミが騒ぐという構図ができあがる。