奨学金滞納問題

ちょっと前のニュースに出た話。
先日のNHKでも取り上げられていた。
自分も当時の育英会から支給を受けた身なので興味を持ってみた。
話を聞くと私の時代とは随分システムが変わったように感じる。
私の個人的な感覚も入っているという前提で書く事にする。
私の時代は奨学金はある意味ステイタスであった。
もちろん大前提は親の収入が少ないこと。
その点我が家は問題ない。
本来なら貧乏はステイタスではないのだが奨学金は別。
それは成績優秀でないともらえないのである。
もちろん基本は学業である。
私はその点ギリギリだっただろうか。
各種学校からの成績証明や親の収入証明、理由書などを提出する。
審査の結果、支給が決定との通知。
誰でももらえるのかと思いきや、私の周囲の人はみんな落とされていた。
支給が始まってからも定期試験ごとに審査があり、1科目でも赤点があると
育英会から「勉強しないと止めるぞ」と警告が毎回来た。
それも学生部の学生部長から個室で手渡しである。
卒業後は無利子でも返済しなければならない。
それも、成績などの条件を満たすといろいろな減免措置があった。
だからこそのステイタスであり、奨学金なのである。というかあったのである。
ところがである。
現行のシステムは無利子のものもあるが3%の有利子のものもある。
また、比較的簡単に借りられるようになったとも漏れ聞いている。
特に有利子は結構キツイ。
3%は10年で30%である。
300万円の返済で100万円も余計に払う。
さらに問題なのが審査が甘いということ。
成績が悪い人の多くは(この成績は絶対値で学内の成績ではない)
結局、就職戦線でも成績が悪いことになり、返済にたえる収入を得られない。
そんな人達に金をばらまいて滞納が多いというのもある意味経営の怠慢である。
ちなみに高校や大学では安易に奨学金を借りずにその分アルバイトをするようにすすめるそうだ。