ヘリ墜落ニュースに対するNHKのスタンス

悲惨なヘリ墜落のニュースには驚いた。
たいていは「なぜ墜落したか」を検証するところだが
昨夜のNHKは違っていた。
ピックアップしたのは
去年の大雪山系トムラウシ山が悪天候に見舞われ、ツアーガイドを含む登山者9名が低体温症で死亡した事故である。
この事故には現代の山岳遭難の縮図にも見える。
特にポイントとしたのが高齢者の遭難だ。
番組では、まず、身近な山からはじめて自分の体力と限界を知ること。
と、結んでいたがいかがなものか。
だいたい、自分の体力を解っていないから年寄りは山に登りたがる。
さらに山岳に対する知識も欠如している人のことだが
年寄りに欠如しているものは他にもたくさんある。
日本でのこの手の事故は「安易な…」と簡単にまとめられてしまうのだが
参加に対する意識や知識が欠如した年寄りに安易な計画さえもたてられない。
実は、彼らを山に駆り立てているのは、安易に勧めている業者だ。
旅行会社しかり、用品屋しかり、現地の観光業界しかり。
みんなお金を落としてくれさえすればいいと思っている。
天候が悪いからおやめなさい、などといえばお金は落ちてこない。
人の命よりもお金が大事なのである。
無理だからおやめなさい、などといえば、他の業者のところへ行く。
結局、遭難するのである。
馬鹿だから、実際に寒くなったり疲れたりして
手足が動かなくならないとわからないのである。
そして極めつけはヘリをTAXIがわりに呼ぶのである。
やはり一回100万円程度の請求をしたほうがいいのではないか。
まあどちらにしろ、年寄りの命の重さは軽いということだ。