長崎の「被爆マリア像」初めて米国へ

広島や長崎からの非核の発信は60年以上つづいているのだが
その成果が実ったのか、それとも時代の成り行きなのか
このところ核軍縮の気運が高まっている。
戦争体験者であっても広島長崎の惨状を直接見聞きした人は少ない。
さらに戦後60年を過ぎて戦争体験者の数も激減している。
本当に戦争を起こしたくないのなら、核のない世界を作りたいのなら
その悲惨さをきちんと伝えるべきである。
ところがである。
実際に先人は本当に伝えようとしているのだろうか。
まず、資料館博物館はどうか。
広島長崎に原爆資料館がある。沖縄糸満市にある平和祈念資料館。
都内にも東京大空襲の資料館がポツンとある程度である。
それらに本当に児童生徒を連れていっているのか。
そもそも日本の平和教育はその程度でいいのか。
疑問である。
最近はNHKなどでも8月の一時期に放送するのみになった。
それもこのところ体験者の年寄りのワケのわからない絵を長々と見せるだけ。
体験談も立派な平和教育の一環であると思うがそれだけではなんとも。
まだ筑紫哲也が生きていた頃にTBSでやった「ヒロシマ」あたりが最後の正統派番組か。
とにかく、動画、写真、資料展示といった情報を集約する、教育する施設が少なすぎる。
今の子供達、実は私たち大人にとっても戦争のない平和な世界、という考えを
具現化するための知識や感覚がなさすぎるのである
子供を育てるためにと親に万札をばら撒くのなら、しごと館などのくだらねー箱物を作ったり
潰したりする手間とお金があるのなら、せめて各県に平和教育ができる資料館を作るべき。
アメリカにマリア像を贈るよりもやるべき事があるのに
誰もその一番の根幹には触れようとしないのが不思議である。