ビートルズ、LetItBe、リマスター盤

前々から一度聴いてみたいと思っていた。
ひょんなことで入手、早速聴いてみる。
タモリ倶楽部などでずいぶん宣伝していた。
あまり期待しすぎるのもいかがなものか。
そう言いたくなった。
決して最新録音ではない。マスターは60年代の録音なのだ。
だからそれ以上の音質やダイナミックレンジにはならない。
あくまでも当時の音にどれだけ近づけるかに技術がそそがれる。
従来盤と比べてみるとボーカルがなめらかになった。
定位がよくなっている。
ノイズが無くなりクリアになった感じだ。
その昔、カセットテープで音楽を聞いていた時代、
テープのヒスノイズを除くためにドルビーNRができた。
しかし初めて使った頃、ノイズは確かに軽減されたが一緒に高域もなくなってしまった。
ところが80年代になってドルビーCができるとちょっと感動。
ダイナミックレンジを犠牲にすることなくノイズを消した。
目の前の薄い膜がなくなって景色が良くなった印象。
今回のデジタルリマスター盤はそんな印象である。
何度も言うようだが音質がよくなったわけではない。
だからその辺が聞き分けられないシステムで試聴した場合
リマスター盤の恩恵を感じることができない。
個人的にはLetItBeより新しい最後の録音のアビーロードの方を聴いてみたいと思う。