1964

正月にNHK映像の世紀で1964年を見た。
当時のインフラ整備やオリンピックという光の部分ではなく
庶民の目線や世相など丁寧に作り込んでいた。
その前後に再放送で東京ブラックホール1964というのも見た。
元ネタは映像の世紀と同じ。
放送順ではブラックホールが先だが。
池田勇人が「先進国の仲間入りをするには多少の歪はしかたがない」
というのが印象的だった。
戦後から立ち上がったバラック小屋の住人が住む街に
高速道路や新幹線や斬新なデザインの競技場を建設したということ。
そもそもが歪みだったことがわかる。
その歪の中で贈収賄事件の検挙が数千件というから。
政府も役人も業者も金に群がってきた虫だったわけで。
ところが、そんな東京五輪の成功体験が今の社会の基本となってしまった。
50年経ってもまだ東京五輪の亡霊を追いかけているわけか。