辞任した桜田大臣

失言で辞任だそうである。
私も過去に失言で痛い思いを何度もしているので偉そうなことは言えない立場だが。
失言の大元にあるのは無知。
知らないから、言葉を知らないから、というのが見て取れる。
テレビのコメンテーターが専門分野のことをまくしたてても特に問題ない。
政治家が政策をまくしたてても問題ない。
さらに役職につけばその分野の知識も必要になってくる。
ところが彼はある意味古き良き時代の政治家。
うまいこと派閥に取り入って、地元に利益誘導すればなんとかなると思っていた。
ところが演説の端々に無知が見え隠れして、野党やマスコミに突っ込まれるという
悪循環をたどった。
せめて、新聞や過去の報告書を読めば良かったのに。
セキュリティに関してもちょいとハッカー絡みのテレビドラマを見ていればよかった。
どうせ質問する野党もその程度の知識しかないはずだし。
派閥に取り入って、地元密着の議員でいっぱいいっぱいの人だったのが
何を間違えたか大臣に抜擢されてしまった。
当選回数の順番に大臣を割り当てる、という悪しき慣習。
もしくは、議員の人材不足。が原因か。
彼の話を聞いていると、人の良さがにじみ出る。
聴衆をなんとか楽しませようという気持ちが見て取れる。
悪人ではないのである。
もし悪人ならこんな間抜けなミスなどせず、立派な大臣になっていたことだろう。
政治には金や口利きや癒着など悪い話がよく出てくるが必要悪なのだろうか。
辞任した彼はそこまで悪人になれなかった。ということだな。