札幌不動産屋の爆発火災

ニュースの初期段階ではよくある飲食店の失火だと思っていた。
ところが話が変わってきた。
出火元は不動産屋。
さらに爆発の原因はガス漏れではなく、スプレー缶だと。
さらに室内でスプレー缶のガス抜き作業をしていたとか。
ガスが充満したところで、湯沸かし器をつけたという
言い方は悪いがコントのような筋書き。
コントはチリチリのかつらに顔に墨を塗るというオチだけど
現実は大変な事故となった。
本当に死者がいないのか、と思うわけで。
テレビでも言っていたのが、スプレー缶のガスである。
一昔前まではスプレー缶とフロンガスは同義であった。
無毒で不燃のフロンガスは魔法のガスでもあった。
ところが例のオゾン層がらみで社会からあっという間に消えてしまった。
代替えフロンは高価なもので、安価な可燃性ガスがスプレー缶に。
爆発の原因となった除菌消臭スプレーは部屋にまくもの。
それが可燃性というのは使い方どうこうよりも納得出来ないね。
スプレー商品には二種類あって、一つは圧縮ガスを入れたスプレー缶、
もう一つは指の力で霧吹きするポンプタイプ。
平和ボケした多くの人たちにはその化学的違いはわかるまい。
私が子供の頃、我が家の風呂釜は開放式ガス風呂釜だった。
マッチで種火をつけるというもの。
種火なんて言葉も死語だよなあ。
可燃性のガスに火を近づけるとどうなるか、子供の頃から知っていた。
火をつけるタイミングが遅れると「ボン」と火傷寸前。
公団の団地では種火をつけるのにダイヤル式、火花で点火したっけ。
平成になる頃にはカチカチという電池で火花を作るのが主流になり
同時に種火というシステムも消え物になった。
今の時代、普段の生活でガスに火をつけるのに危険はなくなってしまった。
理科室のガスバーナーに火をつけるのが最後の危険なのかな。
その学校でもカセットコンロが主流だと聞いている。
子どもたちから危険を遠ざけるのは悪いことではないが
危険を教えないのは問題だと感じた事件だった。