シェイプ・オブ・ウォーター

公開からずいぶん経っての鑑賞である。
アカデミー作品、シェイプ・オブ・ウォーター
半魚人が出てくるSFである。
なんだけど、それをうまいことアレンジしていい感じにした。
驚くのが冒頭からの性描写である。
制作側の意図が読み取れない。
ディズニーでいうところの美女と野獣というスタンスだと思っていたが
見事に裏切られる。
子供は見なくていいそうなのだ。
さらに目を引くのが時代設定。
つい先日もおぎやはぎの番組で見た、キャデラックの黄金時代。
1950年代終わり、かなあ。
自動車にしても街の雰囲気にしても登場人物にしても
時代を忠実に、高画質で描いている。
本当にその時代に行ったような、撮影したような凝りようだ。
主人公は美女ではないし、それがセクシーシーン満載。
いろいろな意味で自称映画通みたいな人の常識をひっくり返したかったのか。
すでに半魚人がキュートだとか、半魚人との純愛だとかどうでも良くなっている。
化物が主題ではないという主張なんだろう。
さらに時代背景に合うような音楽の選択。
さらに音楽や効果音が素晴らしい音質と定位である。
感動的だとか涙が止まらないというコメントを多く見たが
この映画のすごいのは造り手の画面や音に対するこだわりではないのか。