KYB免震不正

このニュースのポイントは「不正」である。
ところが、マスコミの報道は「心配」である。
つまりどこかで話をすり替えている。
ポイント1
私が一番食いついたのはKYBという会社とその読み方。
テレビでは「けーわいびー」と言っている。
私はKYBと見れば「カヤバ」と読んでしまうのだけど。
だってオイルダンパー、ショックアブソーバでしょ。
KYBと書いてあればカヤバでしょう。
調べてみると
2015年より商号もカヤバ工業株式会社からKYB株式会社に変更
とある。
なるほど、カヤバという言葉が消滅したということか。
モンロー、ビルシュタイン、カヤバといえばそちらの方面ではブランドなんだけど。
ポイント2
さて、本題。
前にあった、日産やスバルの新車検査の不正と似たようなものだ。
と思っている。
つまり、「国の定めた基準」というくだりのための検査なんだな。
メーカーの研究所では日々技術革新、テストが積み重ねられている。
工場では設計図と寸分違わず製品が作られている。
そこに出てくるのが国の定めた基準なのである。
現場の人間が不正をしてしまった気持ちがわからなくもない。
ポイント3
テレビでは免震構造や制震構造について説明するだけで
そもそも何がどう危険なのか何もいわない。
もちろん、チャラチャラニュース原稿を読んでいるだけの人にわかるはずも無し。
そもそも、スタッフにも専門知識のある人がいるわけもなく。
ただ、カタログや参考書に書いてあることを読んでいるだけ。
ポイント4
KYBの対応は、すべてを適合品に取り替えるという。
ダンパーがむき出しのものはボルトを外して付け替えるだけでいいが。
(それだけでもそれなりのコストは掛かるが)
建物の構想体につけられたものは建物の骨組みをむき出しにしなければ。
ここでポイントなのが国の定めた適合品と不正のあった不適合品との違いだ。
明らかに不良品ならすぐに取り替えて貰う必要がある。
しかしながら、ポイントは不良品ではなくて不適合品。
その違いが何なのかが私の一番知りたい情報なんだけど。
だれも言わない。
もし、記者会見でKYBがそこを突けば、
それは国に対する批判、つまり国の定めた基準への批判、
つまり検査自体の必要性に言及することになる。
不正が明らかになったばかりで国の批判をすれば、ますます立場が悪くなる。
だから、頭を下げて「全部取り替える」と言うしかないわけだ。
ポイント5
行き着くところは「国の定めた基準」と「検査」
つまり役人の既得権益なんだな。
このシステムの悪いところは、不適合品は全部取替ろとなる。
それじゃあね、もし想定内の地震が起きたときに
適合品が機能しないで人的被害があった場合、
既得権益役人は責任を取るのか、という究極の疑問になる。
もちろん、役人は既得権益を貪っているだけで責任は取らない。
この手の不正問題が出てくると、いつも思ってしまうことだ。
そしてこの手の事件の本質が見えてくると、オチは決まっている。
「真面目に検査している企業がバカを見るのは良くない」と。
不適合品による不具合や事故がまったくないのなら
真面目に検査している方がバカみたい、という結論にもなってしまう。