台風被害のニュース

台風21号により土砂崩れが起きた奈良県三郷町の住宅のニュース。
斜面に盛土をして住宅を建設。
その盛土が崩れて近鉄の線路を塞いだ。
近鉄は住民に損害賠償請求しないというのだが
その住民が責任の所在をはっきりさせろという。
ちなみに盛土をした会社はとっくに潰れている。
住民は建築確認した行政に…、というニュース。
台風の被害に遭われた住民の方々にはお見舞い申し上げる。
しかしである。
責任の所在、となると持ち主の住民ということになる。
そもそもが、盛土をした崖っぷちの家を買うということがチャレンジャーだ。
住宅雑誌でもネットでもちょいと調べると
「盛土をした土地はダメだ」と図入りで書いてある。
どうしてダメかと言えば、今回のような事案になるからだ。
と、図入りで説明している。
それでも、あの崖っぷちの斜面の土地に家を建てたのだから。
本当はそんな土地を作った業者が悪いのだけど、
悪い奴らはとっくに倒産しているわけで。
真面目ないい仕事をしている業者だって倒産するから、なんとも言えないが、
少なくとも、こんな造成をするような業者は間違いなく倒産するだろうね。
住民は必死に他人のせいにしたいのだろうけど
行き着くところは自己責任ということになってしまう。
住宅などの高い買い物をするときは、雑誌などで基礎知識を勉強すべきだな。
第三者の地盤地質調査をしてもらい、確認することも必要。
これがけっこうカネがかかる。
もう1つ
我が家は丘の上部にあって緩やかな斜面に家がある。
土地の高低差は1.8m程度。
土地自体はほぼ水平だが、低い方の境界線近くは土を盛ったような感じ。
(後に区画整理で擁壁が作られたが)
設計段階で低い方側の基礎は深基礎にするとのことで
地下室が作れるくらい深い基礎になりカネもかかった。
当時は擁壁が無かったので仕方がない、とのことだった。
斜面に家を建てるというのは本来そういうものだそうだ。
たとえ土が流れても家は傾かない、というのが基本だそうだ。
今回のように崖っぷちに建てるとなれば盛土の耐力を過信せずに
地盤調査をして深基礎を考えるべきだったのではないか。
まあ、映像を見るとそれでもダメだったかもしれないが。