金の亡者

私も嫁さんも基本的にケチである。
趣味で無駄なものは買うが、飲む打つ買うはしない。
飲む打つ買う、程の稼ぎがないからと思いきや
実際、飲む打つ買うの人は低所得者が多いらしい。
私や嫁さんの親やその世代の伯父伯母、近所の80以上の年寄りに
話を聞くと基本的にケチである。
無駄遣いはしない。
話はここから。
無駄遣いはしないし、蓄えはそこそこあるし、年金もそこそこの額をもらっている。
それなのに、「老後が心配」といつもカネの心配をしている。
とうに80過ぎている。
私らから見れば老後の「後」の最後の方である。
それなのに、老後の心配を本気でしている。
毎日うなぎとステーキを食べたにしても100歳まで困ることはないだろうに。
近所の家庭菜園から貰った野菜をちびちびと食べながらカネの心配をしている。
聞くところでは、ボケが進むと直近のことを忘れ、人の顔や名前を忘れ
自分の子供のこともわからなくなっても、カネの心配はするという。
隣の90になるばあさんは、「嫁が私のカネを使っている」と言う。
息子夫婦は会社経営、いい生活をしていてばあさんの数百万円程度のカネなど当てにしていない。
かく言う私も80過ぎればそうなることは決定だな。
ところが、運がいいのか悪いのか、
私は過去の病歴や体質から80まで生きられる身体ではないから、よしとするか。
最近、年寄りの相手をするとほとんどカネの話でうんざりしている。