三菱自動車

ニュースでは「なぜ」というネタを。
ちょっとでも自動車に興味があれば今回の燃費改ざんの理由ぐらいは容易に想像がつく。
軽自動車はドメスティックな規格ゆえ日本市場を考えての話だろう。
すなわち、今の日本人はクルマの価値を燃費でしか測れないのである。
いいクルマを作るよりも燃費の数値の良いほうが売れるということだ。
数字さえ良ければいいのである。
すでにこのような不正の温床はできていたわけだ。
もちろん、だからと喜んで手を汚すというのもおかしいよね。
そこに三菱財閥の弱いところがある。
年功序列の縦社会では無理が通れば道理が引っ込むのである。
トップは燃費を上げろと命令する。
現場ではその命令に苦心する。
「できない」と言えば「そうか」と左遷される。
トップはそういう土壌にどっぷり浸かって生きてきたのである。
三菱自動車はこのスパイラルから脱することができない。
不動産や商事のように不毛地帯のような世界観ならそれはそれでいいかもしれないが
機械技術や科学は単なる戦略だけではどうにもならない。
文系のトップはわかっちゃいないのだろうね。
トップがダメなら会社はダメだ、という見本みたいな事件だった。
個人的な見解だが、三菱は零戦の成功の亡霊から逃げられないのだろう。
もともと創始者の弥太郎だって、技術者ではない。
悪く言えば小手先の商売で成功したに過ぎないのである。
wikiによると
最初に弥太郎が巨利を得るのは、維新政府が樹立されて紙幣貨幣全国統一化に乗り出した時のことで、
各藩が発行していた藩札を新政府が買い上げることを事前に察知した弥太郎は、
10万両の資金を都合して藩札を大量に買占め、それを新政府に買い取らせて莫大な利益を得る。
この情報を流したのは新政府の高官となっていた後藤象二郎であり、今でいうインサイダー取引であった。
弥太郎は最初から政商として暗躍した。
とある。