東芝社長辞任

企業や事業がダメになるにはいくつかのパターンがある。
ひとつは時代の流れの速さについていけない。
任天堂ソニーがそれに当たる。
革新的な技術や大ヒット商品で隆盛を極めても
長くは続かないのである。
ソニーはアナログ時代には長く世界のトップにいたわけだが
デジタルになったところでつまずく。
次のパターンはアクシデントだ。
リーマン・ショックしかり、牛肉問題しかり、
対岸の火事が飛び火してしまう。
特に、商品や業務を絞ってやっていると、逃げ道がなくなる。
そして、単独では起こりえないのだが、トップが無能。
上記のアクシデントでも見事に生き残るのはトップが優秀だからだ。
最近、日本の家電メーカーがニュースになるが
シャープにしても東芝にしてもトップがダメなんだな。
マックやローソンの社長のようにヘッドハンティングした社長がダメだった
というなら、言い訳もできるが
社内の叩き上げの場合は、社長になる前から何年もの間重役だったわけで
それまでの経営責任を問われても仕方がない。
シャープも東芝も世界に誇れる技術を無数に持っているわけで
トップがダメなのは明白だ。
それでも我々素人にはそんな大企業のトップの何が悪かったのか知る由もない。
ところが、今回の東芝は私にもわかりやすい。
経営以前に人間としてダメなんだな。
さらに、重役、社長、会長とルートができていて、譲らない。
出世と保身の塊みたいなトップなんだね。
大きな組織になれば、トップが無能でもシステムでなんとかなっちまう。
日本の総理大臣がそうだ。
でも、そういう悪しき体質が何十年も続いてしまえば東芝になっちまうわけで。
公務員の管理職や銀行員など3年で転勤という話を聞くが、それの裏返しなのかな。