箱根と世界遺産

箱根大涌谷が警戒レベル2になったという。
それはそれでしかたがないのだが、どうもしっくりしない。
4月末から異常が報じられていたのに。
御嶽山の前例もあるからもう少し神経質になるかと思いきや。
連休最終日になっての規制となった。
御嶽山の前兆の時も観光との兼ね合いで、という話があったが
結局、箱根でも観光との兼ね合いが優先された格好になった。
噴火予知は有珠山のようにストイックな科学者が張り付いて研究しない限り
今の科学では難しい。御嶽山災害で証明された。
本気で身の安全を確保したいのなら、4月から大涌谷に近づくべきではない。
それはレベルが上がるとか、立入禁止になるとか以前に情報をもとに自分で判断すべき。
もう一つ
世界遺産登録候補、というニュースで該当施設が賑わっているという。
世界遺産、というシールが貼っていないと見向きもしない。
という馬鹿さ加減の小市民がうろつくというのが悲しい。
この世界遺産というのもどうも怪しい。
記事を読むともともと長崎の教会だったのが安倍首相の肝いりで産業遺産になったという。
しっかり自分の選挙区もおり込んである。
その上、産業遺産という抽象的なものだから、広い範囲に散らばっても良い。
いかにも政治主導という感じだ。
さらに観光業界や地元の行政が乗っかってくる。
さらに選ぶ方も日本の熱を利用しているに違いない。
私から見るとせっかくの価値ある遺産がお金目的の道具に見えてしまう。
おかげで遺産を保持する財源もできるから悪い話ではないのだろうけど。
何度も書くようだが
世界遺産シールが貼ってあると来るけど貼っていないと見向きもしない。
という人間を私は信用出来ない。きっといい人なんだろうけど。