大塚家具父娘抗争

実のところどうなのかは知る由もない。
というわけで、一般論で考えてみた。
親の心子知らずパターン
私も父母にはずいぶん反抗したものである。
残念ながらたいていの話は父母の方が正しかった。
たとえ、その場では私にマイナスの意見であっても結局私のためであった。
そんなことが、多かった。
歳を取るにしたがって、それが早くわかるようになった。
もう少し、それが早くわかればよかったのだけど
私の不徳のいたすところ、わかるのが遅すぎた。
したがっていつまでたっても下積み、父母を超えることができない。
父母が子に対する利害のない愛情なのである。
権力に固執パターン
ところが、ここに利害関係が介入すると話は違ってしまう。
会社の社長になる、というのは出世の最終目標である。
あまりにも若くして達成してしまうと、それなりの紆余曲折がある。
たとえば、スティーブ・ジョブズなどは典型だ。
自分が作ったアップル社を追い出されてしまったわけで。
その後の彼の底力が運命を変えたわけだが。
そんなことは稀で、たいていは何十年も苦労してのし上がる。
一代で築いた会社でも同じである。
せっかくつかんだ地位と名誉をそう簡単に手放せないのが人の常。
というわけで、ここからが病的に権力に固執するのである。
豊臣秀吉ヒトラースターリンなど枚挙にいとまがない。
権力とは麻薬のようなもので、我を失ってしまうのだ。
社長を退き会長に、名誉顧問にというのはその典型だな。
特に自分で作った会社ならなおさらだ。
これは政治家にも当てはまる。
二世三世議員が多いのはそれもある。
社長がかわいがった部下だろうが子供だろうが
創業者の俺の言うことを聞けないのは許せん、という話になる。
死ぬまで権力を手放したくないパターン。
多くはこれが会社のマイナスになるのだけど。
そんなドラマをテレビでよく見るし。
今回の大塚家具騒動はどっちもどっちなんだけど
父親が社長に復帰したいという話になると、やや後者のパターンに近い気がする。
ここで、有能な懐刀を社長に推薦する度量があれば話は別だが。
多分、娘どころか社員の誰も信用出来ないのだろう。
明らかに秀吉パターンだな。
利休でさえ自分の意見に背けば殺してしまう。