アベノミクスと日本人

アベノミクスは経済優先政策、その指標となるのが株価だ。
というところで、彼の言う経済とは私達の家の経済でないことがわかる。
昭和30年代の『高度成長期』『所得倍増計画』を思い出す。
(とは言っても私は生まれていないが)
戦後の荒廃した状況がスタートラインである。
倍増はそれほど無茶な目標ではなかった。
テレビで懐かしがっている時代とはその時代だ。
当時、風呂がない我が家は私と妹が3畳の部屋に押し込められていた。
小さい頃だったから体がはみ出すことはなかったが子供心に狭いと思っていた。
安倍はその頃と同じことを言っている、やろうとしている。
まだ、狭いアパートに住んでいる人はたくさんいると思うが
3畳なんて部屋はもうないだろうね。
この何十年、バブルを挟んで景気は上下したが所得が劇的に上がったこともない。
アベノミクスのまっただ中にもマクドナルドやソニーは赤字に苦しんでいる。
自動車は好調といっているが、売れているのは海外であって
国内は軽自動車とアクアしか売れていない。
スタートラインが高い位置にあるのにさらに上昇、成長は難しいのだ。
昨日の講義でも聞いたが、経済は無限ではない、のである。
スローライフを原始的な生活と思われているが、私が思うに
経済のスローライフがトレンドになるだろう。
田舎の食堂みたいなもので、仕入れた食材量、予定数をこなせば店を閉めるのである。
時間で区切れるものではない。
時間で区切るから無駄に食料廃棄が増えるのである。
もちろん、もっと仕入れてもっと作ればもっと儲かるかもしれない。
アルバイトを雇って厨房も大きくすればもっと客を呼び込めるかもしれない。
というのが、経済なんだろうね。
成長とは投機、博打みたいなものだ。
儲かる前提に話をしている。
アベノミクスとはそんなものだ。
多くの人、企業、年金制度などこれで痛い思いをしてきているのだ。
安倍の功名心だけで成長するほど経済は甘くない。