日本製自動車がエコカーであふれる理由

エコカーはCO2問題にほとんど影響しない。
エコなんていうのはまやかしである。
石油ストーブが減って、私達が普段の生活で直接CO2を出す作業はクルマに乗ることと料理くらいだ。
その料理ですら最近は電気の調理器が幅を利かせる。
ここ数年は人口の動向もあってびみょーなんだけど
それまでは人口の増加と自動車保有台数が右肩上がりだった。
したがって、30年前より燃費が30%良くなったとしても、保養台数が30%増えればチャラである。
さらに、エネルギーの中核となる電気の使用量は3.11以降も増えている。
さらに、そのほとんどを燃料を燃やして作っているわけで、
クルマの燃費やCO2排出量などくそくらえという感じになっている。
今の日本は原子力問題を発端にエネルギー政策の矛盾だらけ。
せめてもの救いは人口の割にはCO2の排出量が少ないという長所も
火力発電依存体制になってなくなっている。
それどころか、環境よりも経済優先がアベノミクスである。
温暖化が進んで豪雨被害が増えようがどうってこと無いのである。
もう一つ
この20年、日本で売れているのは3列シートのミニバンである。
7人どころか5人乗ることさえほとんどないのに、アパートを選ぶかごとく
『中が広くていいわねえ』などと買い求める。
使わない椅子を何個もただ運ぶだけ、という猛烈に無駄な行為が主流である。
そしたら、ミニバンでも燃費がいいとか、ミニバンのハイブリッドとか
ニセエコカーの出現でミニバン購入者の環境背徳感を緩和している。
そして、記憶に新しい高校生からバイクを取り上げたこと。
命に関わることだから仕方がない、という意見が大半だろうけど
じわりじわりと未来に影響してクルマ離れをまねいた。
さらにクルマに興味があるという人の大半が良いというのはバスのようなクルマである。
メーカーは優れた運動性能のクルマを設計する意義もなくなり
ひたすらエコカーとミニバン設計に明け暮れる。
そんなことをしている間に、小型車市場でもヨーロッパのコンパクトに追い越され
技術的にも後進国になりつつある。
結局日本はエコロジーもエコノミー(テクノロジーかな)の両方がダメだということだ。
二兎追うものは一兎をも得ず、である。