被害に遭われた方はお見舞い申し上げます。
先日の中国地方に続いて東北で豪雨被害だそうである。
どうして、と誰もが思うことだが豪雨は別に今年だけのことではない。
それどころか日本は降水量の多い国なのだ。
地図を開くとわかるのだが日本付近の中緯度は世界的には乾燥地帯。
中国から中東までこの区域は砂漠地帯。
アメリカ大陸も中緯度はひたすら乾燥地帯である。
サハラ砂漠の北部は九州と同じ緯度になる。
日本は海に囲まれている上、海や大陸からいろいろな温度の空気の流れが交錯して
様々な気候をつくり、自然豊かな島になったわけだ。
反面、温暖で雨が降りやすいというのと、季節の変わり目に豪雨災害に遭うというのは
セットなのかもしれない。
豪雨災害で思い出すのが昭和57年の長崎大水害である。
7月23日夕食の時間に時間雨量100ミリの豪雨がなんと3時間も降ったというから。
また、近くの観測では時間雨量286ミリという日本記録まである。
運が悪いことに長崎は平地の少ない坂の町。
大量の水が海に向かって一気に流れていった。
300人近い犠牲者が出た。
これは極端な例だが、豪雨は毎年どこかで起きている。
今回の豪雨災害でも住民のインタビューで「長いことここで生きていて初めて」
と声を揃えて言うのである。
どこの災害現場でもほとんどこのセリフだ。
豪雨災害は同じ場所で起きない。
もし起きたとしても100年に一回程度の頻度ということだ。
そんなとこだけ神様は平等なのだ。
もう一つ
いやいや、私は今回で3度めだ、という人がいるかもしれない。
それはちょっと話が違う。
大雨が降るとすぐに溢れてしまうような川の近くの低地に住んでいるからだ。
都内でも目黒川や神田川などがそれにあたる。
とは言っても、ここ数十年、改修工事が進んで被害がでなくなっている。
また、以前にも書いたが高級住宅地というのはこういう被害が出にくい。
しっかりした地盤の高台が多い。
(黒澤映画の天国と地獄の世界観だな)
最近都市部で『ウォーターフロント』などと言ってわざわざ水辺の低地に住む金持ちがいる。
高層ビル、しっかりした地盤工事、災害対策をうたっているが
いつか自然からしっぺ返しを食らうのではないかと思っている。