宣戦布告

『宣戦布告』は、1998年に麻生幾によって書かれたポリティカルサスペンス小説。
自衛隊の治安出動における武器使用の問題点や、弱腰な政治家達のやり取りを描いた作品。
小説を読んだときは衝撃だった。
フィクションではあるが、ディテールまで理屈に破綻がない。
つまり十分現実に起こりうる話だ。
強いて言えば、北の武装集団がはたして日本本土でここまで抵抗するか??
2002年に映画化。
久しぶりにこの映画を観た。
当時の東映オールスターキャストという感じ。
小説に比べると一つ一つのエピソードが端折る感じで浅い感じに。
自衛隊の戦闘シーンは訓練以外には映像が少ない。それなりに楽しめる。
警察や自衛隊銃火器がリアルかどうか。
警察はMP5など使っていたっけ。
もう一つは、ヘリのシーンが全て合成。
仕方ないといえばそれまでだが、残念である。
日本は戦争しないという前提でいろいろな法律や組織ができている。
戦後アメリカにバンザイした状態で作られた決まりがたくさんある。
そのまま60年も過ぎてしまった。
運良く戦火に見舞われることはなかったがだからこれでいいのか、という話である。
北や中国や韓国が日本の領土領海に侵入するニュース。
バンザイした状態で、いつまでもこうしてなめられるのか。
それともこの状態が戦後の日本人が夢見た平和なのか。