TDLで風船が販売休止

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つい最近TDLに行ってこの写真を撮影したばかり。
風船が販売休止というのは驚きだ。
ヘリウムが高騰、品薄というのである。
化学や歴史に詳しい人ならヘリウムが戦前にどんな事件を巻き起こしたか
知っている人も多かろう。
ナチスドイツは国威掲揚のために巨大な飛行船を多数飛ばしていた。
この時期アメリカとは対立関係が深まる。
ここが、ポイント。
今もこの当時もヘリウムガスはアメリカが世界のほとんどの生産をしていた。
アメリカから閉めだされたドイツはヘリウムガスが入手できない。
そこで飛行船に水素ガスを注入したのだ。
ヘリウムは希ガスで安定した性質に対して水素ガスは猛烈に酸化しやすい。
つまり爆発しやすいのだ。
それを承知でドイツは飛行船を飛ばしていた。
インディジョーンズでもそのシーンが出てくるので見ていただきたい。
そして、ヒンデンブルク号爆発事故が起きた。
1937年5月6日にアメリカ合衆国ニュージャージー州レイクハースト海軍飛行場での爆発・炎上事故。
乗員・乗客35人と地上の作業員1名が死亡。
この事故により、大型硬式飛行船の安全性に疑問が持たれ、それらの建造が行われなくなった。
ドイツはこのあと第二次世界大戦に突入、飛行船どころでは無くなった。
そして、戦後はすでに飛行機の時代になり、飛行船はそのままなくなってしまった。
ヒンデンブルクにアメリカ製のヘリウムガスが入っていればこの事故は防げた、
しかしながら飛行船の存在意義はどちらにしろなくなってしまったに違いない。
それにしても250mに及ぶ巨大な空飛ぶ乗り物とはどんなものなのか。
一度お目にかかりたいものである。